秋7首
一代 歩

りりるらら春に聴いてたメロディを小声で歌う秋空のした

過ぎ去りし振り返らない思い出の顔を忘れたことに気づいた

キッチンの隅で出番を待つ土鍋 吐く息白く浮かぶ冬まで

冷えてゆくほど澄んでいく空ならばいつか想いも星になれるか

口実は“秋の味覚のおすそわけ”君に会うため栗が必要

嘘だった。君の手いつも熱いもの。“手が冷たけりゃ優しい”なんて

風に舞う落ち葉の横を通り過ぎまだ残ってる花火に懺悔






短歌 秋7首 Copyright 一代 歩 2005-10-22 23:34:28
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