平日休み
蒼木りん

駄々をこね泣き叫ぶ子どもの声に
不思議な感慨

そんなに大きな声で
我の欲求を叫べるなんて
呆れるような羨ましいような

私の幼い頃は
母の要求の声のほうが
大きくて強かったから

まっすぐに耕された畑
猫が通り道にして歩いてゆく
白い足先そろり

セイタカアワダチソウ
本当は
猫はスリルがすきだ

秋の空が高いのは
雲が遠いから

コインランドリーや
精米機は
儲かるんだろうか

後ろめたい平日休み
たばこが不味い

あと五ヶ月
指折り数えても
私を晒さなければならない

その場を凌ぐばかりで
いったい
私はどんな人なんだろう


未詩・独白 平日休み Copyright 蒼木りん 2005-10-21 09:24:57
notebook Home 戻る