さびしい愛情
かや

お前との間には
いつも渇いた隔たりがあり
少し上向きの
幼い口びるに舌を寄せても
私の熱はひんやりと
遮られる

お前の泣き顔が好きだ
ほうけた赤い目と
くずれてしまった化粧が好きだ

お前がどれだけ世の男達に
きらめく笑顔をくれてやろうと
その悲しみだけは
私のものだと
誓ってくれないか

四角く透きとおった
その箱のなかで
可憐な花の命が尽きるのを
見届けよう

私とそっくりな
お前

このの中で泣けばいい


自由詩 さびしい愛情 Copyright かや 2005-10-20 18:53:18
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