ローヒールでリフティング
かなりや

ローヒールでリフティング
重たい空気のこの季節
人工芝はもうめげて
なよなよなよなよ笑ってる
彼はというとお空から
カワセミみたいな声だして
あたしのことをからかうの

リクルートスーツでドリブル
真夜中というより今日寄りの
冷たい声がきれいなとき
白いブラウスびっしょり濡らし
秋のせいにしてこう言うの

見えないはずの下着が見えそう
ベージュの下着が見えそうよ

なんなら見たっていいのにさ
目つぶってちゃ拝めない

もう
そんなこと、なんでもないって言ったでしょ
やるべき事が無いことにくらべたら

そんなことなんでもないのよ

ほんとうに

なんでもない


自由詩 ローヒールでリフティング Copyright かなりや 2005-10-11 21:30:12
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