お留守番
こしごえ
(行ってらっしゃい)
宇宙の森で生まれた あなたと
あなたは今頃どの辺
七丁目の角かしら
目的は果せた?
わたしは洗濯をすますところ
留守のはざまで
不透明な静けさを淹れて飲むと
ひゃらり
泣きたくなるけれど
泣けない
なんて残酷ね
透かさず忍び笑い
家
この家の
空いている時をまもるため
わたしは今ここにいる
そうだ泣いてなんかいられない
玄関の こちら側で わたし
いつでもどうぞ
それだって
いつまでもいるというのは単純に無理な話
含まれることで発光する家
(お帰りなさい)
わたしは ここに居ます