*よるは*
かおる
つるべ落としの夕暮れが
立ち尽くす人の上を
群青に染め上げていく
笑ったような月が
ヴィーナスを従えて
ゆっくりと
空にかかる
そして
青白い光が
窓辺で
謳っている
夜が溶け出すと
無限が
大きな口を
開けていた
ほんの少し羽を伸ばした
世界は
昼よりも大きい
自由詩
*よるは*
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かおる
2005-10-05 20:21:59