本能
こしごえ

欲望の膨張に忠実にあれば
私は一個の無言する絶叫である。

現存する過去の連なりに位置する孤独は
現在の溺れる魚の視界だ。

我がための我の告白は
中心する周回の円の傾き。

彩られた予感の行方は
果てもなく終り続ける失笑の核心。

空ろに存在せよ
絶対的回転し微動だにせず結合する素粒子
そして脈動を欲する。

視線に涼しい
あざやかな西日が影を映す
私は
私をこえねばならぬ
そこはかとなく
凝縮し熱を発する核から
(行き先は、決めてありますの)
運命する放射




自由詩 本能 Copyright こしごえ 2005-10-04 13:29:18
notebook Home 戻る