*月曜日は雨降り*
かおる
遥か昔の星空をかき消して
街の灯りがきらびやかに
車のヘッドライトで
ひき殺していくようで
全てが虫の息
夏色を消し去るように雨粒も騒いでいる
カプセルにくるんと包み込んで
猥雑な喧噪も生活の匂いも緑も想いも
漂流物のようにぷかぷかと流れていく
獣の皮を剥ぎ取られた人が
常識をたてに完全武装した言葉を吐き出す
怒濤のような社会の渦巻きに絡めとられていく月曜日
真夏の夢から覚めた怠惰は
ジュワッと音を立てて消失した模様
お布団の蛹に戻れたらな
あぁ、いきたくない
憂鬱にシュガーコーティングされた体は
湿気でずくずくに溶けてしまいそうで
モビルスーツでビシっと決めて水鉄砲片手に
飛び出していったとして一体何と戦えと言うのか
寄せる波のような脳内ぼやきを繰り返す
やれやれ、本日も日常というベルトコンベヤーに間に合ったようだ