連鎖の羽
砂木




玄関の隅に
白い蝶が 逝っている

ちりとりに さらい
外へ

いつもと 変わらぬ
朝が はじまる

仏前へ 供えるご飯
今日一日の無事を祈り
自分も 食して

身支度をし 
玄関を 出る

白い蝶を
アリ達が 運んでいた

黒い点が 白い羽を 連れて行く

食し 託し
命を続ける
連鎖


点々と ついた黒い字が
真っ白に 変わっていく


自由詩 連鎖の羽 Copyright 砂木 2005-09-30 19:12:57
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