バナナを買って、帰ります。
かなりや

ぼくは
きみに勝ちたかった。
なにで勝てるか
そもそも勝ち目なんてあるのか
とか
考えたけど
結局いつもこたえは出ないので
ただやみくもに
きみの上に立とう
立とう

していた。


ねえ 熱帯果物の大王って知ってる?

しってるよ〜バナナでしょ?

馬鹿 ドリアンだよ

ああ 花輪くんがおふろの後にたべるやつ?

えっ・・・あ・・・

あたし的にはバナナなんだけどな〜

じゃあ 熱帯果物の女王って知ってる?

しってるよ〜バナナでしょ?

馬鹿 マンゴスチンだよ

ああ あの給食にときどきでたやつね

えっ・・・あ・・・

あれさ〜みんな食わず嫌いするから30個くらいおもちかえりしたよ


いつだって彼女に勝てないのはわかってたけど
いつだって認められずにいた。
でも
なぜか次の日の夕方には
バナナを買ってしまうんだ。
だから
きみには一生勝てないきもするけど
バナナを食べながら今日もまた
きみに勝とうとあがいてみるんだろうな。


自由詩 バナナを買って、帰ります。 Copyright かなりや 2004-01-02 22:59:04
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