*まち*
かおる
じっくり
と
ゆったり
と
間延びした
と
きを巻き取り
一日が静かに
暮れていく
出番を待ちかねた
まんまる
の
ほころび
が青白く
煌煌
と
神々しい
光
を
投げかけ
その眩しさ
に
圧倒されたように
田んぼを耕す
人
が居る町
と
人
が寄りかかって家が
積みあがっていく街も
闇に沈んでいくのを拒み
瞬き始めました
働き蟻の人々が
忙しく行き交う
毎日に
荷物を抱えて道に迷わぬように
道しるべを見失わぬように
探している何かが見つかるように
一人でも大丈夫だ
と
直ぐそばで笑っている顔が見えるように
たくさんのカルマが吐く息は
すり鉢のようなルールと言う壁に阻まれ
すり潰されて
はえ取り紙のような世の摂理に
吸収されても
温もりを感じてほしい
と
還るべきおうちが微笑んでおりました