馬鹿でーす!
炭本 樹宏

 曲がりくねった 坂道にため息
 頭にパズルの重み 胸に髑髏のマークをつけながら

 なかなか思いどうりに行かないなぁ
 
 僕は彼の悪口を喉までこみ上げてきたが飲み込んだ

 体中から 毒が飛び散る
 となりで寝ているこの子に降りかかると大変だから
 喉も渇いてないのに 缶コーヒーを買いに外に出た

 こんなの簡単さ いつものことさ

 僕は心の胃袋で 納得と言う名の胃液をだして
 飛び込んできた悪代官を 消化した
 
 そら 気が楽になってきた
 ほら 心が軽くなってきた

 空を見上げることを思い出した
 今日はラッキーデー
 涼しげな風 まん丸いお月さま

 彼が思うほど 僕は弱くない
 馬鹿にされたら こう言うんだ
 
 バッカでーすっ にこ

 そして なにもなかった様に
 彼の自慢話に耳を傾ける うなずく

 そのうち彼も愉快になる
 僕のことを馬鹿にしなくなる

 みんなでハッピー
 それがいいんだ
 
 そして 僕は 夜に沈んで行く
 ちょぴり 虚しさのよだれをたらしながら

 きっと 明日も晴れだろう




自由詩 馬鹿でーす! Copyright 炭本 樹宏 2005-09-15 17:04:31
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