tonpekep

いつもどうりのことが
ふわりとしてるので
ところどころ鋏で切って
整えてみるけれど
散らかるばかりで
ああ もうめんどうだ
自分自身もパシャパシャ切っちゃう
誕生日でも何でもないところで
ぼくはお祝いのように
紙吹雪のようなものになる


桜の咲きはじめた頃に
つい口にでた独り言のようなものを
夏の終わりになってようやく
確かな独り言として完成させる
大人げない大人の目から
鱗のようなものがぽろぽろ落ちて
足下に積もるぼくもある


それでは大変遺憾だと思って
爪切りで伸びつづけていたぼくを切り取り
耳掻きで溜まっていたぼくを取り出し
そして残暑の空気をまだかき回している
扇風機に向かって
ああああ あ
と言いつづけてみたなら

切り取られたぼくと
溜まっていたぼくは
あとあのあいだで痺れた男になっている


それをどうのこうのと言うつもりはないけれど
そんな日もあると言うことを
誰かに知ってもらいたい
日もあると言うこと


自由詩Copyright tonpekep 2005-09-09 11:02:58
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