で
tonpekep
いつもどうりのことが
ふわりとしてるので
ところどころ鋏で切って
整えてみるけれど
散らかるばかりで
ああ もうめんどうだ
自分自身もパシャパシャ切っちゃう
誕生日でも何でもないところで
ぼくはお祝いのように
紙吹雪のようなものになる
で
桜の咲きはじめた頃に
つい口にでた独り言のようなものを
夏の終わりになってようやく
確かな独り言として完成させる
大人げない大人の目から
鱗のようなものがぽろぽろ落ちて
足下に積もるぼくもある
で
それでは大変遺憾だと思って
爪切りで伸びつづけていたぼくを切り取り
耳掻きで溜まっていたぼくを取り出し
そして残暑の空気をまだかき回している
扇風機に向かって
ああああ あ
と言いつづけてみたなら
切り取られたぼくと
溜まっていたぼくは
あとあのあいだで痺れた男になっている
で
それをどうのこうのと言うつもりはないけれど
そんな日もあると言うことを
誰かに知ってもらいたい
日もあると言うこと