恋がるうた
銀猫
かた恋の
独り善がりの慰めに
きみの好きなうた口ずさむ
思い出も記念日もなく
日は過ぎて
こころだけが同じ温度でいる
繋がれぬ
きみの掌に思い馳せ
ひとり秋染む
きみが残せし
肩の花びら
合わせ鏡に胸熱くして
夏の夜の
浅き眠りの切れ端に
懐かしき歌の振動がして
熱を帯び
夜ごと胸刺す想いなら
いっそ儚い蝶になれ
短歌
恋がるうた
Copyright
銀猫
2005-09-05 17:50:16
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