仕度する窓
こしごえ

夜明けにそっと
顔を手でおおい
いかにも
不吉に笑う

今日の糧は
厳かに実っているけれど
何も言わず
ただぶらさがっているわけではない

しゅくしゅくと鳴る炊飯器
ひとつぶひとつぶ米は立つ

季節が移ろい続けても
今日は今日
白みつつある窓の外







自由詩 仕度する窓 Copyright こしごえ 2005-09-02 09:46:41
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