太陽に関する者
錐
君を思い出そうとして
ふたりでいた部屋の隅の
ひと知れずとける橙の
そればかり思い出してしまって
煙は僕にまとわりつくように
君を好んで明け方を曇らせる
思い出す前にまず君を忘れなきゃ
隅で朽ちていく
橙はもう遠く
自由詩
太陽に関する者
Copyright
錐
2005-08-30 13:23:54