☆ねむぅる ring ring☆
かおる
おネムです
フワフワ ポッカリ しろい くも
つつんで ゆらして こもりうた
おやすみ
ぼうやの 夢の中
けだるい 日曜の ひるさがり
めをつむると
あなたの やさしい まなざしに
ぶつかります
ためいきをつくと
あなたのといきが
わたし あなたのうでのなか
ひとやすみ
おやすみなさい
魔法の呪文を唱えたら
しっかり 瞼をとじましょう
号令一発
羊と一緒の運動会が始まった
ほら 肩の力を抜いて
雲のトランポリンで宙返り
抱きぐるみから ラベンダーの薫りほのかに
耳をすませば
名も無き 吟遊詩人達のララバイが
夜のしじまを埋め尽くす
体の中からすべての精気が 抜け落ちて
くものなかにおちていく
フワフワとした所在なさ
それなのに 想いは
もれいずる 夜の色をとらえ はなさない
ふとすると まっくら闇に
おいてきぼりをくらい
宙を当てもなく漂って
まっさかさまにおちていき
アッというまに 夢の中
凛とした さやかさの中で 星を かぞえはじめる
100までかぞえると 辺り一面 光のうず
流れ星が ひとつ そして また ひとつ
そらから星が 降っていき やがて まっくらに
闇が音を囲い込みながら せまってくる
目の前にとぐろを巻き 規則正しい 寝息となった
夢見る頃を過ぎても
頬杖つくのをやめないで
まあるくなって ねむりましょう
悲しみという 膜に 守られて
なみだの海を泳ぎきり
虹の架け橋の たもとまで
息もきらさず かけていこう
夜の帳が降りる頃 ファンファーレとともに
金糸 銀糸の星の光を縫い付けて 織りなす一幅の夢
あまやかに薫るしろき花に くちづけしましょう
目をつむれば見えてくる 夢幻 無限の可能性
風がうれしい贈り物を届けてくれたようで
熱風が 白と黒からこぼれる音色を
グルグルと巻き上げ
銀のしずくを乙女の寝屋に
ふりそそぐ
今宵もまた 夢の扉をおしのけて
イタズラ天使があらわれた
ゆりかごを揺らす
透明な眠りの裾を翻し
夜がため息をひとつ
ゆうべの夢 あしたの幻
ザラメの星粒がひとつ
零れ落ちて
あおい そらに ポッカリ
浮かび上がる
ほら 大きな未来が綴られていく