帰り促す
チQ

カチ カチ カチカチカッチカッチカチカチ
火がつかない
と思いながらケツを掻いている
Tシャツにカーディガン着て出掛ける準備
あとは下だけ、だが履かないで、
胡座かいてカタカタとやっているからケツを掻きたくなるのは当たり前だ

窓を開けても
換気扇を回しても
煙草臭いと言われる 毎日
親父は風呂に入らないから臭いと言われる
今日は入ると言っている
小さな喜びを感じている
孫に会えない寂しさを見せてはならないと思っているのか
いないのかわからないが
人材センターへ出掛けてった

辞書が転がっている
服散らばっている
当たり前に
汚いかどうかわからない
人に見て貰いたい
くらいわからない

コンビニに行くと宣言してまだ行ってない
エロビ夢中になって約束に間に合わない
修理するために金使いたくない
今は音が鳴っていない
曲が流れていない
犬がキャンキャン

キャンキャンは死ね
って人の車に書き殴った青い字で
その後ろ走ったキャンキャンは皆死ねばいいって
思っていた夏は、あった
けどもうないや

あけっぴろげに好きモノになったって咎める理由はない
とか考えるほど俺はいつから偉くなっていたんだ。いや偉い訳ない
のに何故考えた。いやそんな事どうだっていい
横になる気も起きない
照合する気もない
空気がきれいな街に住みたい
ここ以外で

多少の不便さくらいなら別に苦にならない。むしろそのくらいでよい。て考えながら行動を起こしていない。地図すら買っていない。検索もしない。だのに感情で唯行きたいと願うそれでしかない
行きたいのは本当だ
どのくらい行きたいか行動で判断するのは、なんか違うな
しまってある在庫がお前らに見える訳でもないのに「ここはたいしたことない」て口コミかチラシか店の外観あたりで決めつける存在は本当にウザイから早くどこにでも行って下さいな
もう見えなくなるくらいが丁度いいから
本当に本当にそのくらいが俺にとって一番心地良い状態で、といっても読んだ所でわからないのはわかるから読むだけで十分で、
それ以上を求める事はありません

五時三十分
子供達に帰りを促すチャイムが鳴った
俺の頃とは違う曲だが、あの頃は聞きながら焦ってチャリ走らせて帰ったよな。そしてばあちゃんの作ったカレーライスだったりするんだ。水戸黄門が映っていた
歩かな過ぎて足が本当に悪くなったじいちゃんとばあちゃんの間
座って、あの頃はなんでも美味しかった
チラシの裏に漫画を書いていた
人型の消しゴムを口に含み遊んだ
ポテチは
唾液でペースト状にしてから掌に乗せて眺めた

あんなにきれいな時間はなかった



自由詩 帰り促す Copyright チQ 2005-08-26 20:10:31
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