裸婦像
恋月 ぴの

君は芝生の上でバランスを取る。


一糸まとわぬ露わな姿で
豊かな乳房を宙へ向けて解放つ。


日差しは、もう秋の方に傾き加減で
夏の終わりを告げている。


時代の息吹を君は背中で感じとるのか


そして、いつも姿勢を崩さず
絶妙なバランス感覚で
表情ひとつ変えず
君はどこか遠くを静かに見つめている。


自由詩 裸婦像 Copyright 恋月 ぴの 2005-08-18 07:17:44
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