メリィ・クリスマス
みい
帰りの地下鉄は
あたしのおっぱいを想う
一生懸命に急ブレーキをかけたり
できるだけからだを揺らすのに
おっぱい、日に日にとけていて
今日もきみの相手はできない
満員電車は酸素がすくなくて
自分はいらないと思った
あたしのぶんの呼吸、あげるよ
メリィ・クリスマス。
ふと
心臓のおとが聞こえた
とけかけのおっぱいの下
とっ、とっ、とっとっとっとっ、と
心臓まではとけていなくて
だってあたしは強いもの
あくび、おおきい口でした後
2メートル先に座っている女のひとが
おんなじあくびをした
どうして
なんでもこんなふうに伝わらないんだろう
と思うと
あくびから涙が出てきて
揺れるからだできみのことを想った