罪に濡れた手
りぃ

水道水の透明
汚れた手の黒さ
とめどなく流れる黒を見送ると
私の手にはもう何も残っていなかった

蛇口を捻り透明を消すと
最後の黒が去って行った

肌色だけの手が
気持ち悪くて

私は独りもう一度手に墨を塗る
終わり無き冤罪のように


自由詩 罪に濡れた手 Copyright りぃ 2003-12-22 03:50:56
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