オー
砂木

この世が終わっても
私は 終わらなくて

途方に暮れて
あなたを みたら

眼に涙を滲ませ
終わり と言えないでいる

どうして 他人のあなたが
私達のために 泣くの
言えば 言えるのに

時計が動いているので
ただ つられてみる
何時か 何分か

ここから 駅に向かう途中に
おいしいトンカツ屋さんがあってね
と、突然あなたが言う

絶対お薦めだと褒めるから
さがしてみます などと
笑ってみせる

そして 私達の手を重ね
自分の手を重ね

ファイト オー!
を したのだ

ねっ ファイト オー オー オー

他人にすがる気はなかったが
そんなふうに せいいっぱい
エールを送られて オー オー オー
と 頑張った

勝てなくても 負けるわけがない負けても
負けない

トンカツ屋さんは まだいっていないけれど
時折 あなたを思い出す

そして 私だって あなたを 応援している
必ず あなたを 応援している

   2003 3 8 記


自由詩 オー Copyright 砂木 2005-08-15 00:42:18
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