灰色愛護
A道化







横たわったままの、朝にて
薄明かりと薄暗がりを識別して遊ぶ
思慮深い音を立てるのは
鳩に柔らかく蓄積した灰だ
嗚呼、わたしの小さな頭痛
に添えるわたしの手のひらが
生温かくて、惰性的で
愛おしい


けれどそういうの嫌なんだ
だから、錠剤は、全て砕いて
灰みたいにしてそっと撒いて
曇天を、薄暗がりを、守るよ
それでも明るんできたら瞑って
身体の中から灰になるイメージで
心から灰になるイメージで、嗚呼、どうしても
曇天を、薄暗がりを、守るよ



2005.8.13


自由詩 灰色愛護 Copyright A道化 2005-08-13 23:55:39
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