昼白色
前方後円墳

さあ飲み込んでおくれ昼白色
いつだって
顔色は砂消しゴムに削り取られて
誰の表情も覚えられない
滲み出てくる血の色さえ
夕食のトマトにすりかわっている
トマトは嫌いだ。
それでもだ
夜の豆電球だ
「夕焼けみたいだね」
淫靡な影だけがもぞもぞと
ほら
  もぞもぞ もぞもぞ
豆電球指さし、あっちむいてホイ
屹立した影がへし折れた
ボキンと
いや、
ペキッ
それは人によりけりで、
こうやって毎日が毎日として成り立っている
さあ
そろそろ昼白色を呼んでおくれ
薄くなってから
今日のことを考えることにするよ



自由詩 昼白色 Copyright 前方後円墳 2003-12-21 00:34:03
notebook Home 戻る  過去 未来