恋月 ぴの


それはアルファベット最後の文字
26番目の崖っぷち
これから先に見える文字はない

Zと聞いて思い浮かぶもの
車好きなら
迷わず240Z
湾岸を疾駆する刹那の記憶
ツェットと読めば
男同士の切なくも甘美な世界

行き止まりって言葉に
感じちゃう誘惑のようなもの
かったるそうでいい感じがするな

でも
Zの先にも文字がある
今はただ見えないだけの話し
エーベルバッハ少佐が爽やかに頷いて
グッドラックと手を振っている



自由詩Copyright 恋月 ぴの 2005-08-08 10:01:04
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