熱帯夜
加藤泰清

目の前の扇風機に
心ときめかせ

声をかける



われわれはー、うちゅうじんらー。



一年ぶりの扇風機は
声を束ねて返してくれた



今晩は君をつれて、夢の彼方へいこう。



そよぐ風を浴び続ける僕を前に
扇風機は首を振り続けた


自由詩 熱帯夜 Copyright 加藤泰清 2005-08-06 16:37:44
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