ピッピ





耳をふさぐと雨は遠くの国みたい 目をふさぐのをためらいながら



台風の日だというのに 僕たちに降る風はもう諦めている



キャミソール の 裾 を破いてもう少し生きていたいと笑ういもうと



人間になりたいというオーブンでつくったピザを平らげている



二番目に好きだったひと いちばんに好きだったひと 僕だったひと



くもの巣にひこうき雲がひっかかる 嘘みたいねと笑う はぐるま



君の詩は怪我みたいだね かけめぐる衝動だけがすりぬけていく




(Au revoir,) 青い果実が透き通り透き通りしている夜でした




短歌Copyright ピッピ 2005-08-05 18:39:09
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