*夏の似姿*
かおる

台風一過の
花丸二十丸な紺碧の青空
さわさわと風とクラゲが遊ぶ
ミンミンゼミは溺れた模様

徐々に あおが薄まっていくと
どっこい 生きてる ジジジジジと
大地を揺るがすうなり声が

しおしおしおと しおっ垂れた しみったれ声
かねかねかなと 金無心
おうしんつく と 郵便屋

みどり 渡る風と 一緒に
真っ盛りを 
もくもくのしろさに 
縫い付けて
朝も はよから 
鳴き通し


自由詩 *夏の似姿* Copyright かおる 2005-08-04 15:29:11
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