九月
こしごえ

熱い吐息に
幼い印象の前髪は
こころなしか
ゆれてしまって

ほほえんでいればよかった
時空の過失
それがゆるさなかった

遠く
白鳥座の
あれはなんだったか
暗く重く奥ゆかしい
死ねないムクロ

それがわたしだったか
いまとなっては
遠雷の残り香

そう
あやまらないで


自由詩 九月 Copyright こしごえ 2005-08-01 15:44:51
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