無季定型1
佐々宝砂

溺死者は死にたかったの 思想の瀞





歯の痛みわがものとせず皿を噛む

ねむれないひるまを足掻きようもなく

切ればゴミ髪も小指も恋人も

狙われた記憶もなくて行方不明

太陽のフレアのごとき髪散らす





人死ねば人寄りて人談笑す


俳句 無季定型1 Copyright 佐々宝砂 2005-08-01 00:14:19
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