、ゆく未練
こしごえ

オニヤンマは、
空の道をもっていて
すうっと、
夏の光の騒がしいすき間を
無邪気な笑みで通りぬけていく。

この間、
明日あしたの出来事を
うすく
ニンマリ
なんて笑うのはよしなさい。
涼しければいいの?
なら夏にはお日さまにご遠慮願いましょ。
オニヤンマ
忘れられない
忘れてなるものか
なんて、いやらし
すがりつくようで
しつこいわねぇ、わたし。
潔さ

あれこれ考えず
わたしには、
この道しかない。


自由詩 、ゆく未練 Copyright こしごえ 2005-07-29 14:25:52
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