はなすべりてのひら
木葉 揺
球体に千秋楽が訪れ
大銀杏までは届かない髪が
従順に上り天辺で見渡す
明朝体のまま終われないのに僕ら
いつまで岩を洗うのだろう
蒼き狼が置き忘れたかばんを匂う
はなすべりてのひら
でこやまをつたう
弓一つ舞わせて
僕は笑って去るよ
ばいばい
ばいばい?
横文字を知っていることを
忘れるんじゃないよ
忘れるんじゃないよ
自由詩
はなすべりてのひら
Copyright
木葉 揺
2005-07-25 13:22:15