夜景




世界のどこかで絶えず雨が降る
今日は誰のため
泣くわけにいかず 喉を震わせ
こらえ続ける誰かのため
すべてを知っている空が
鏡になって泣くのだ

そして私は
傘をさす

救うことのできない
誰かの悲しみほど
つらいものはないから






自由詩Copyright 夜景 2005-07-22 22:40:41
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