*梅雨明け宣言*
かおる
寝苦しかったゆうべの夢と同調するようなしがらみ
とろんとした灼熱の一日がまた 切って落とされた
熱さと湿気は陽炎たち世の中にもやもやと存在する
みどりの上には透明なビーズとなってキラキラ輝く
あおと白をわけるパッキリとした夏の印はまだない
それでも蝉はジージーと覇気のない湿った声を上げ
ファゴットの音階練習につきあっている太鼓持ちで
ラジオ体操第一のかけ声とは裏腹で夏休みが始まり
清々しさと供に悠久の時をかき回している人がいる
そして降り積もっていく ことばの磁力の事を考え
焼き尽くされる想いにお悔やみをひとつ となえる
ほら地獄の釜の蓋が開き 猛暑が沸き上がってきた