*梅雨明け宣言*
かおる

寝苦しかったゆうべの夢と同調するようなしがらみ

とろんとした灼熱の一日がまた 切って落とされた

熱さと湿気は陽炎たち世の中にもやもやと存在する

みどりの上には透明なビーズとなってキラキラ輝く

あおと白をわけるパッキリとした夏の印はまだない

それでも蝉はジージーと覇気のない湿った声を上げ

ファゴットの音階練習につきあっている太鼓持ちで

ラジオ体操第一のかけ声とは裏腹で夏休みが始まり

清々しさと供に悠久の時をかき回している人がいる

そして降り積もっていく ことばの磁力の事を考え

焼き尽くされる想いにお悔やみをひとつ となえる

ほら地獄の釜の蓋が開き 猛暑が沸き上がってきた


自由詩 *梅雨明け宣言* Copyright かおる 2005-07-19 23:11:23
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