花瓶の花
蜜 花
ねえいま
花瓶の水が
静かに動いて
グラジオラスの茎を
そっとなでたのをみましたか
そう まるで
首筋のキスでした
本当は見てはいないんです
そうだったらいいなって
思っただけなんです
そうしてそれを
あなたに告げたのは
わたし
花瓶のグラジオラスに
なりたかったからです
自由詩
花瓶の花
Copyright
蜜 花
2005-07-19 15:13:48