切り捨て御免
チアーヌ

デート
お天気良好
あなたに会いたかったはずなのに
それは思い込みだったかな
わたしはご機嫌が斜め
こんなにつまらなくて
退屈で
イライラするのはなんでだろう
あなたが退屈と言うことではなく
わたしが我侭なのは良くわかってる
だからわたしはにこにこ笑って
あなたの話に相槌を打つ
本当は協調性ゼロなのだけど
代々伝わる商人の血がわたしを微笑ませる
商人の前は侍だったというから
その頃の血がわたしをイラつかせるのだろうか
侍だからイラつくなんてことはないか
ご機嫌を外に出すようでは侍も勤まるまい
ポーカーフェイス
アルカイックスマイル
アイスコーヒーには
シロップをどっさり
そんなことはまあどっちでも良いのだけれど
このイライラをぶつけてはいけないことは良くわかる
たぶんわたしはあなたに甘えているのだ
でもわたしは甘えてはいけないことを知っている
もうこどもではない
わたしは笑う
うなずく
サービスする
喜ばれる
ちょっとはうれしいけれど
別に商売してるんじゃないんだから
サービスはやめようかなと思う
問題はあなたが
わたしのサービスに気がついていないということ
あなたは素敵だけど
たぶん素敵だから
サービスされることに慣れているんだよね
女のサービスは受けて当たり前
モテモテ君によくありがちな性格
サービスするのが楽しいときもあるけど
今日はそういう気分じゃないの
あなたの気の利かないところに
わたしは飽きたみたい
本当はわたしが何をしたいのか
知らないでしょ?
そのうち
笑顔を引っ込めて
無礼打ち
してもいいかな


自由詩 切り捨て御免 Copyright チアーヌ 2005-07-06 09:56:06
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