七人の男(時計を見る男)
たもつ


男はふと時計を見た
まじまじと時計を見たことはなかったが
見れば見るほど
時計は自分に似ていた
あたりまえだ
男は時計なのだから
一方、時計はといえば
すでに着替えを終え
これからパーティーにいくところだった
男の方をちらりと見て
まだ間に合うなと髪を撫でた




自由詩 七人の男(時計を見る男) Copyright たもつ 2005-07-06 08:37:31
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