サハラ砂漠の真ん中で
umineko
−詩に没頭してるオトナって、やばくない?
そうそう。ある意味ね。
−だから学生さんとかが、ばーっとイベントとか、やればいいんだよね。
−オトナは無理だよ、無理無理ー。
詩を中心としたイベントでもやっかー、とか話をしてて。その時の彼女のセリフが、これ。
いや、決してボクらは詩から遠い人々じゃないですよ。サイトだって持ってるし、イベントだってがっつり参加するし。だけど詩のポジションなんて、高々そんなものっていうことを、皮膚で知ってる。
コスプレイベントに近い感覚か。別に自分はおっけーですけど、眉ひそめる人々って、きっといらっしゃるわけでしょう?だいたいね、ふつーの社会人やってて、何の興味もない人々に、詩のイベントのチラシを配れるかってことですよ。無理だー絶対無理。えー普通ですよ?って言える人々がちょっとだけうらやましいけど、まあ無理だな。
自分が属しているコミュニティに、アートを認める土壌とかないとさ。そりゃここがアメリカならいいかもさ。個人主義だし。だけど地方在住の人たちにとって、物事はそんなにシンプルじゃないんだ。絶対人口が多いと、同好の人々をチョイスしてコミュニティを形成できるだろう。でもマスが少ないとそれはひどくすごくむつかしい。アーティストはニューヨークを目指すんだ。サハラ砂漠じゃない。
市場性があるか。コミュニケイト可能か。ニーズがあるか。
何か必要性がないとそこに立つ意味はないんだ。学生さんあーたら、っていうのは、学生にとってイベントは、コミュニケイトの場だったり、予行演習的な意味合いがあるから。
逆にいえば。サハラ砂漠の真ん中で。あなたにとって詩は何か、ということ。
そこで夜を見上げるものに。
詩が降り注いだらいいのにね。