レッドを飛び越える
本木はじめ

好奇心ひろげて崖から飛び立てば ああ、こんなにも太陽のせい


幾たびも安易な夜を貪ってぼくら獣のように純粋


僕たちはすでにレッドを飛び越えて蒸発してゆく抱擁のあと


妊娠をしている夢の平原であなたがあなたのあなたをわたし


単純に言えばわたしはなまものよ腐ってしまう前にキスして


噛み付いてあなたの耳を引き千切る言葉にならないときはこうする


花火らをみつめて終わる盲目の恋もいつしかひらいて消える


きっかけがあれば僕らは出会えるさ存在しない星の名を呼ぶ


汚れなき愛をわたしは知りました明日の朝まで百年ねむる




短歌 レッドを飛び越える Copyright 本木はじめ 2005-06-23 23:59:18
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