銀河
馬野ミキ

中野の図書館のプラネタリウムで
部屋が真っ暗になって
お星が一度にたくさんあらわれた時には
吸い込まれて泣けた
銀河は悲しいから
それで知らない隣の人と手をつないだ




洗濯槽の底に
くしゃくしゃのびしょ濡れの破れた、千円札があって
ぐるぐる廻る渦の奥底で
悲しいとおもった





狩が下手な男たち
狩りが下手な男たち
狩が下手な男たち
下手な男たち
男達




着飾るのが下手なおんなたち
着飾るのが下手な女たち
女たち
下手な女たち
着飾ることが下手な女たち





例のふたりはさ、

ふたりの子どものはなしばかりしていたけれど

そのままおじいさんとおばあさんなになって死んでしまったよ

せっくすのはじめ方がわからなかったのさ




















狩りが下手な男たち

狩りが下手な男たち

下手なおとこたち

狩が下手な男たち

男たち










着飾ることが下手な女たち

女たち

女たちは

着飾ることが下手な女たち

下手な着飾ることが下手な女たち














ぐるぐる廻る渦の奥底に
へその緒のようなものがあり
むかしむかし二つ目の子は手足がないという理由により島流しにされたという


















中野の図書館のプラネタリウムで部屋が真っ暗になって
お星が一度にたくさんあらわれた時には吸い込まれて泣けた















自由詩 銀河 Copyright 馬野ミキ 2005-06-20 23:44:13
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