夢現
かのこ

暑苦しくて、雨の音が
夜がぼやけた夜に
私を連れて行く。
とろりと濃密な空気。

重ねゆく日々に
適応して
今は今を愛して
一つの夢に、魘される。

咲いた花が
その後どこに行くのかを
あなたは知っていますか。
眠りの狭間で
疾走して舞って
まって

明日には明日の風が吹くのです。
そう言って、また
夢想する。
その
奥へと

奥へと

また、奥へと

落ちてゆく。深みに
重ねて
消えてゆく
見えなくなるくらいに
どこかへと

その夢に


未詩・独白 夢現 Copyright かのこ 2005-06-16 03:44:42
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