月の顔
秋葉竹



利き腕が
違って触れた腕をみて
恋を映した思春期の目よ


爪を切る
蛇を虚空に描けたら
こんな恋でも叶う気がして


うつむくと
でたらめ色の青い蟻
巣穴も探せず地を這っている


抱きしめて
欲しいだなんて呟くと
ホントの恋になるのが怖くて


三日月よ
裁縫するよにこの胸の
傷を鋭く縫っておくれよ



悲しみを
憶えてますかあのときに
突然ふたりを遭わせた稲妻


君だけは
元気でいてと顔もみず
闇に紛れたみたいな新月









短歌 月の顔 Copyright 秋葉竹 2026-03-05 20:34:33
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