枕もとのうた
はな 

春は きえた

ゆうだちの匂いがやわらかなあわになり
すこしずつ

あたしのつまさきと
乾きかけたしゃつに へばりついて


いもうとのうたうはなうた
おとなりからひびく いたりあ語
日が少しずつ
かたむいてゆく
おと

みみをすませば
うえのほうからふってくる
夏を降らせるこびとたちが あわてはじめている
すかーとをひっかけて
ころばないように ね
きみのあせばんだてを
あらいざらしのはだを
はにかむように かみしめて 
つかんでいる

ここにちゃんと 足をつけていますか
あたしたちは
立っていますか


春はもう
ねむりについて

いつか

おやすみを
あたしに言ったっけ



未詩・独白 枕もとのうた Copyright はな  2005-06-05 00:32:00
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