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月乃 猫



もうひとつ
ゆく年の
節をみつめる時


執着する思い出を
きれいさっぱりと
忘れ物にならないように
つぎにつながることも
ありませんように
今年を詰めていく 


夢をもたらす 春の花の種
あきらめに 描きかけの静物画
幸運という 抜けた猫のひげ
銀を失った 錆びたスプーンと、
歩き疲れた 継ぎ接ぎの靴下
音を失った 鐘


埋めつくす
その小さな空間に
体積はさまざまで、
重さは、重要な比重をまし
利便性など問題にせず
悲しみや惨めさに 争いや後悔ならなおさら
隙間に詰める


まして喜びや楽しみなら
留め置きたくなるので、
大切なものから
先に入れる


もう開けることのない
箱は、いっぱいで
今年最後の 蓋をする
小さな年号の札は、白く
紅い紐につけたして、


あらたな年の用意に
空箱と
年の札も、
中は無限に広がり
ひとつだけ 先にいつも入れるもの、
新たな年の
祈り


待ち望む
この時に、





皆さま良いお年を
 お迎えください






自由詩 boxing Copyright 月乃 猫 2025-12-28 13:34:54
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