言祝ぎ年末
ひだかたけし

今生この年末の私に、
全て削ぎ落としつつ
渦巻き回転し続け
無常を圧倒し突き落とし
骨格を洗う如き木霊絶えず

今宵、天空に上弦の月
雲間に綺麗に耀き浮かび
やがて満月へと充ちて
新たな年迎えながら
このリズミカルな循環も
偉大な役目終えれば何れ
削ぎ落とされ突き落とされ

異なるリズム系を生み出し生かし
破壊し回収しまた新た異なるリズム系
生み出し生かし異なるが故に破壊し回収し

向こうから遣って来るもの向こうから遣って来る力、

肉体と云う異なるリズム系に依存したこの私の意識も 
絶えざる死と生を繰り返し迎えながら

熱狂し廃れる秩序粉砕し
幻滅顧みること無く創造し続ける
宇宙周縁霊性 、
私の思考意識に開示され脈動し続け

やがて極寒の凍結に
熱火と化す宇宙脈動の
私自身を外へと注ぎ込み
境域を融解しながら私の内に
点火された光を外へと移植し
外に既にし宿っていた光と合一させ

ことごとく言祝ぎ今生今年と云う
私を悉く燃焼させ尽くし終わらせれば

肉体意識の次なる意識へ 
変容し行く逝く生き 、

純白に輝く墓標燃え立ち
バトン次なるものへ引き渡せる

(高く高く白色の光彩纏った列柱、
ずっと奥迄平行二列に立ち並び)










自由詩 言祝ぎ年末 Copyright ひだかたけし 2025-12-28 10:56:16
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