寓話 ウィリアム・ウィルソンの肖像2
クリ

僕はフランケンシュタイン博士のように
モンスターに息の根を止められることはない
それはアトムが僕を育ててくれたから

僕は僕のクローンとチェスを指すのが好き
一昨日彼が僕の方がクローンなんだと言った
真実かジョークなのかどちらでも構わない
僕と僕のクローンはそれぞれ「オンリーワン」
それで十分、何も不都合はない

ただし僕の全人格をコンピュータに移植したら
きっと喧嘩するだろう
内緒だけど僕はほんとはとてもいやな奴だから

日本人のクローン禁止法に対する感覚は
どうせそんなとこ

                         Kuri, Kipple : 2005.06.04


未詩・独白 寓話 ウィリアム・ウィルソンの肖像2 Copyright クリ 2005-06-04 03:17:13
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