あゝぼくを助けてくれ!
百(ももと読みます)
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ぼくは、よわよわしさの大木なのだろうか。からだのくたびれにバスのなかで気がついた。ゆうらりとした振動のなかで、ふと、生きているふりをしたいだけなのかなというきもちになって、鬼滅の刃の童磨という鬼のキャラクターと似たこころのなさを実感した。
◯
ほんとうは、ずっと以前から知っている。ぼくのなかのどうでもいいものが、どうにでもなれっていう合図で、ゆびをぱちんっとした瞬間に世界ごと霧のくずとなっても、ぼくはくずのままでわらいながら消えちゃって、霧のなかで迷子になって。
◯
最後の最後で、愛しているよって、言葉の意味も知らないままのまるはだかの言葉が意味の全てを無とする瞬間に、宿るものが思いつかないから、命だって、祈りだって、言葉だって、必死で主張したいだけなのかと。
◯
診察室で、なにもいうことを思いつかないことは、はじめてだ。いうことないけれども、お話しすることで人形みたいに無情でね、人形となれないニクであり、無面目めいたもののあわれの片鱗も、ぼくには、まるで備わっていないことを知っている。
◯
とまらないんだ、がんばろうって。ひとの差しだした手のにぎりかたを知らないまま、がむしゃらに生きることで乗り越えられるものはないよ。
◯
泪がでないことに気づいたあとで急に泣くような人間を誰が信用するというのだ。殺され慣れた明日にかける橋として、それでも、がむしゃら生きるだろう。
◯
ぼくを人間に変えてください、ぼくは人間なんです、人間でも人間ぢゃないくらいよわむしなんです。ぼくの手をにぎりかえして欲しい。そんな甘えで泣いてしまう。なにもかも、ぼくがしねば救われるセカイだって、あるのだろう!
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