すこしの悲しみ
花野誉


すこし悲しみのある朝

昨夜に知ったこと

少し期待していたこと

そんな想いはもう無いと思っていたけれど

朝目覚めて

胸にじわじわと広がる

少し滞る朝ごはんの支度

遠い目をしていたようだ

少し昨日より明るい朝

すこしの悲しみは

そこそこ効いているみたい

──私、悲しかったんだな

後で ゆっくり見つめよう

今は 

すこし抱きしめておく






自由詩 すこしの悲しみ Copyright 花野誉 2025-11-26 07:20:57
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