ダークマター
武下愛

私の見せている光は闇でできていると誰にも見えてない。だって笑っても笑ってない事は、癖だからだよ。心からの笑顔は何時の頃か、張り付けられた笑顔になって。気遣いは、生きるために結んだ糸で。ぐちゃぐちゃだった。ずっと張り付いてるだけ。闇で苦しいのに孤独な存在。誰も道端の草に興味が無いみたいに。人間らしくないって言わないで。わたしはずっと人間らしくあるよ。

人々は私に甘えろという。甘え方が分からない。不器用な事に気付いてすらもらえない。嫉妬する人々は私の事を陰で文句を垂れ流し。結果私は凍える一方で、結局は誰も気付けない。助けてって言えたら、どんなに楽なんだろう。



本当に恐怖を覚えている。




本音が出なくなるくらいに。




鎖で縛られるじゃなくて。私は何時もピアノ線の上を生足で進んでる。誰も血だらけの私を見て欲しい。その鋭さは私を殺すと知らず。何時も美しさを押し付けては、私の闇が見えない人々は。私が人形になってる事に。ひび割れた顔に泥を塗る。


自由詩 ダークマター Copyright 武下愛 2025-11-24 22:16:21
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