冬空
りつ

突き抜ける青さは曇りなく

一点の雲もない
どこまでも恒久の青
360° 全部 青
水色でも蒼でもなく、青

(雲が無いのは空気中の湿度が低いからだ)

あまりにも高くて
酸欠になりそうな
青を呼吸する

こんなに澄んでいると
“えいえん”を信じてみたくなる

夜の柔らかな宙ではなく
少し硬質の硝子を思わせる空は
意外なほどの弾力で
悲喜こもごもを浄化してくれる

溶けてゆく
日常で溜まったこころの凝りが

突き抜ける青さは曇りなく
どこまでも
澄んで清んで

晴天。


自由詩 冬空 Copyright りつ 2025-11-19 21:33:51
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